先を歩く者の〈本気の姿勢〉を見せることで 次の世代を支えたいアーティスト 小泉今日子さん

2026.04.30

先を歩く者の〈本気の姿勢〉を見せることで
次の世代を支えたい
アーティスト 小泉今日子さん

歌手、俳優、文筆業など、ジャンルを超えた活躍で人々を魅了している小泉今日子さん。デビュー以来ずっと第一線を走り続けるアーティストですが、私生活ではなんとシャボン玉石けん商品の愛用者だそうです。そんなご縁から、シャボン玉石けんの工場見学にお越しいただき、工場見学後にはインタビューも受けてくださることに!シャボン玉石けんの森田社長も交えて、時に熱を込めながら、商品・健康・環境・未来への想いを語っていただきました。

小泉今日子さん
1966年、神奈川県出身。1982年に歌手デビュー。以後、俳優、執筆家、プロデュース業など多岐にわたって活躍。2015年には自らが代表を務める制作プロダクション「株式会社明後日」を設立。
2026年1月から5月まで、還暦を記念した全国ツアー「KK60~コイズミ記念館~」を開催。

使っていることが誇らしくなる、無添加石けんとの出会い

小泉さんは、環境問題や社会問題にも積極的に発信され、シャボン玉石けんとも考え方が近い部分があると感じているのですが、環境問題などに関心を持たれるようになったきっかけはありますか?

小泉さん
環境問題や社会課題への関心はずっと持っていました。特に東日本大震災が大きなきっかけかもしれません。震災以降は「これから先の未来に私はどんな貢献ができるだろう」と考えて、仲間と一緒に行動に移すようになったと思います。無添加石けんを使い始めたのも肌にも環境にもよいものを使いたいと思ったから。2020年頃かな、「体に良い石けんは“シャボン玉石けん”」とおっしゃっている方がいて、その後たまたま薬局でシャボン玉浴用3個入りを見つけたんです。他の固形石けんに比べても匂いがなく、「これは良いかもしれない」と思いました。使ってみると、しっとりした洗い上がりが気に入って、それからずっと使っています。いまは洗濯用石けんや酸素系漂白剤などシャボン玉石けんさんの商品をいろいろと使っていますよ。

そんなにいろいろと使っていただいているとは、大変嬉しいです!

森田
ご使用いただく前からシャボン玉石けんの名前はご存知でしたか?
小泉さん
もちろん!子どもの頃からテレビCMで見ていましたから!青いお空が欲しいのね~♪っていう“あのCMソング”も歌えますよ。シャボン玉石けんさんの漫画(※会社の歴史を綴った『飛ばしてごらんシャボン玉─「無添加石けん」誕生ものがたり』)もじっくり拝読しました。特に先代社長ご自身の体験から始まった無添加石けんへの熱い想いには感動しました。
森田
ありがとうございます。私が子どもの頃に覚えている父は仕事の話を家庭でしなかったので、大人になったいま、特に父のこだわりのすごさを肌で感じています。
小泉さん
お父様のこだわりのすごさもですが、森田社長も受け継いでいますよね。以前、森田社長が「大手企業の『無添加事業部』になりたくない」と上場しない理由についてお話しされている記事を読みましたが、「この人強い!」と思いました。
森田
若い頃の生意気な発言でお恥ずかしいですが、組織の一部になったり上場したりすると、どうしても短期間で利益を上げることが求められ、そうなると私たちの目指す安心・安全な商品だけを作り続けることはできなくなると思うんです。父が自社の商品を無添加石けんに切り替えたことで赤字が17年も続きましたが、それでも守ろうとした「正しいと信じたことをやる」という想いは、私も守り続けたいですし、この先もブレることはありません。
小泉さん
あの記事は、私自身も経営者として共感しましたし、やっぱりシャボン玉石けんさんは信用できるって思いました。
森田
父の時代よりも商品のラインアップは増えましたが、基本の考え方は変わっていません。世の中的にも安心・安全や環境への意識が高まっているので、私たちもそれに応えるべく少しずつステップアップしています。

「足すこと」から「引くこと」へ変える面白さ

小泉さん
最近、食に関する本を読んで考えることがありました。欧米では、戦時中や戦後すぐは手っ取り早く栄養が摂れるように加工された食品が多く作られたけれど、いまでもそれを食べ続けているから肥満体の人が減らないそうです。どの業界にもそういう“システム”が残っていて、誰もがそこに取り込まれ、逃れられなくなっているんじゃないかなって。
私たちの世代も、どんどん豊かになる世の中を見ながら「新しく生まれるものが素敵」というシステムの中で育っていて、だから「足していくこと」が豊かさの象徴みたいな感覚があるんです。石けんだって本来の「洗う」目的じゃなくて、「もっとイイ匂い」「もっときれいな色」って「足すこと」を求めてきた。
森田
その「足すこと」の多くは、企業が付加価値として加えたものかもしれません。でも、それは本当に人に対して安全で環境に悪影響はないのか?という部分は置き去りにされてきた気がします。
小泉さん
そうですよね。それでも、最近はその“システム”から飛び出した生活や思考こそが未来を豊かにしていく気がしています。だからいま、自分の中で「引くこと」が面白いんです。世の中に洗剤って何種類もあるけれど、実は身体洗いも掃除も石けんだけで済むんじゃないかって思ったら、風呂掃除用・トイレ掃除用と買い揃えていた洗剤がどんどん必要なくなっていく。「当たり前」に思い込んでいたことが「当たり前」じゃなかったんだって、そんな気付きがとっても気持ちいい。みんなにも「引いていく暮らし」の良さに気づいてほしいな。それにびっくりしたのは洗濯石けんの「シャボン玉スノール」で服を洗うと、生乾き臭の変な匂いがしないこと!無香料が日常になると、それまで当たり前だった、たとえば合成洗剤や柔軟剤の匂いに敏感になるんです。「なんかこれイヤだなぁ」って。
森田
シャボン玉石けんに切り替えたお客様が、同じことをおっしゃいます。慣れていた刺激がいったん抜けてしまうと、逆にそれがよく分かるようになるみたいですね。
小泉さん
そんなふうに麻痺している方が多いから、必要以上に香料を使ってしまっていて、結果的に化学物質で苦しむ方も増えたんじゃないか、と思うようになりました。「香料が体調に影響するって、きっとつらいだろうな。香料によって苦しむ人がいることを多くの人に知ってほしいな」そう思っていた時に、シャボン玉石けんさんが「香害(※化粧品や洗剤などの香料に含まれる化学物質が、めまいや吐き気などを引き起こす化学物質過敏症の一つ)」の啓発広告を出されたので、すぐX(旧Twitter)でリポストしました。「香害」という言葉を知ってから、私もできるだけ匂いに気をつけるようにしていますし、まだ知らない人にも知ってほしい。知らないことに罪はないけど、知らないことでいつのまにか他の人を傷つけているかもしれませんから。
森田
われわれもまず知ってもらいたいと「香害」の啓発活動をしていて、小泉さんに投稿をリポストいただいたことは、シャボン玉石けんにとっては非常に励みになりました。しかし、こうした世の中に問うような投稿をリポストすることは、小泉さんのような著名人にとっては勇気のいる行動だと思います。なのに、軽々としてしまえるところがさすがです。
小泉さん
今って、自分の思っていることを語ったり、間違っていると思うことに声を上げたりすると、すごく否定的に取られることが多いですよね。でもおかしいことをおかしいと言わないほうがよっぽどおかしいと私は思うんです。声を上げる人をしょんぼりさせて、小さくさせようとする意地悪な空気があるのは感じています。でも、私は言い続けて、ちゃんと立っていたいな、と思う。そうしたら「分かるよ」と言ってくれる、信頼できる仲間も絶対できます。
「香害」のリポストをしたことで、私もたくさんの当事者の方々にお礼を言われました。「広めてくれてありがとう」って。こうしたつらさはなかなか理解されにくく、いつも苦しい思いをされているのだと思います。「香害」で生きづらかった方たちにとって、企業という立場でのあの発信は本当に希望を与えたと思いますよ。
森田
企業のほうが大きな声を出せるからこそ、声をあげられない方の気持ちに寄り添えるような啓発活動は続けていきたいと思っています。あの意見広告を出した時は、当社にも「よくぞ言ってくれた」と大きな反響がありました。出す前は社内でも批判的な反応を心配する声も聞かれましたが、「健康な体ときれいな水を守る。」を企業理念に掲げる当社としては、「香害」の啓発は絶対にやるべきことでした。最近は「香害」をテーマにしたショートドラマを制作するなど、さらに認知の場を広げているところです。

本日は工場も見学していただきましたが、いかがでしたか?

小泉さん
工場って、もっと無機質な冷たい感じのする場所なのかなと想像していたけれど、何だかあたたかい感じで。まるで学校の中を歩くような感覚でした。特に床が板張りになっていたところがそう感じさせたのかも。
森田
先代社長の時代から板張りなのですが、立ち仕事が多いエリアなので、なるべく体に負担がかからないように板張りなんですよ。
小泉さん
そうなんですね!女性にとっても木の床は良いと思います。コンクリートの上でじっとしていると靴を履いていても体が冷えますし、その配慮がすごく素敵だなって思います。人や自然に優しい企業は、働く人にも優しい企業。シャボン玉石けんに抱くイメージどおりだと分かって嬉しかったです。工場見学したことで、もっと好きになりました。なんというか、誇らしい気持ちかもしれない。「私、使ってるぜ」って(笑)。
森田
ありがとうございます。
今回のライブツアー(KK60~コイズミ記念館~ KYOKO KOIZUMI TOUR 2026)では「サステナブルなライブツアー」と銘打っていらっしゃるのがとても素敵だなと思ったのですが、「明日の森プロジェクト(野生動物と人が共生できる環境を目指してどんぐりの木を植樹する寄付プロジェクト)」「きみのとくとう席プロジェクト(一人親家庭や児童施設の子どもたちをライブに招待する体験支援活動)」などファンも巻き込んでいく力がすごいなと思います。
そういえば、福岡でのライブMCでは「好きな言葉は『無添加』」で「シャボン玉石けんを応援しています!」ともおっしゃってくださったんですよね。ありがとうございます。
小泉さん
私のファンはちゃんと問題意識を持ってくれている方が多いから、私もいつもいろんな想いを投げかけるのですが、「無添加のよさ」はすごく共感してくれていますね。

小泉さんの言葉で当社のことを語りかけていただいて、とても嬉しかったです。ファンのみなさんとの距離感や会場のあたたかい雰囲気も印象的でした。

小泉さん
そりゃあ、私のファンですから(笑)。いま一番多いファンはずっと私と一緒に青春時代を歩んできた50代と60代の方ですが、最近は結構10代から40代の方もライブに来られるんです。特に10代・20代はほぼ女性。「なぜこんな若い子が私のファンに?」と思って理由を聞いたら、“小泉今日子の生き方”なんですって。「小泉今日子を見ていると歳を取るのが怖くなくなる」とか「もっと発信していることや考えていることを知りたくなる」って言ってくれて。私自身も年齢を重ねて体の変化とか不安がなかったわけじゃないけど、その後から歩いてくる人はもっと不安だろうから、じゃあ自分が先に行って体験したことや感じたことは怖れずに言葉にして形にして伝えていくよって、先を歩く者として〈本気の姿勢〉を見せることで次の世代を支えていきたいと思っていて、それが伝わっているんだなぁって嬉しくなる。じゃあ、これからも次の世代に背中を見せられる大人でいようって思っています。私だけじゃなく古参のファンもそんな若年層のファンを大切にしてくれて、会場で何度も顔を合わせるうちに仲良くなって、いいおせっかいを焼いてくれる。「キョンキョンのライブ前にファーストフードで済ませちゃダメだよ!」って一緒にその土地の美味しいものを食べに行くなんてこともあるみたいです。
森田
素敵な循環が生まれていますね。
小泉さん
われわれ大人は次世代にいい循環をつなげていきたいですよね!シャボン玉石けんの“輪を広げる活動”にも力を入れていきますよ(笑)。最近はどんな商品があるんですか?
森田
新たなスキンヘルスケアブランドとして「Our SHABON(アワーシャボン)」シリーズの展開を始めました。洗顔石けんをはじめ、化粧水や日焼け止めなどがありますが、成分はとてもシンプル。たとえば日焼け止め「シャボン玉UV」はノンケミカルで、香料はもちろん、サンゴへの影響にも配慮して紫外線吸収剤は使っていません。
小泉さん
あっ、それはいい!周りの肌が弱い人は赤ちゃん用の日焼け止めを使っていることが多いから、ぜひ広めたいな。工場見学中にうかがいましたが、無添加石けんなら排水後にちゃんと分解されるそうですね。
森田
はい、基本的に魚や微生物のエサになり、最後は水と二酸化炭素に分解されます。キャンプ場や海で遊ぶ時は「石けんを使うのが当たり前」の世の中になればいいなと常に思っています。
小泉さん
自然の中に身を置いていると環境への配慮に目を向けやすいから、アウトドアでの石けん生活から始めていくのはいいですね。たとえばアウトドア系のブランドとコラボして、キャンプ用のアイテムを出すのもアリかもしれないですね。私はファンが喜ぶグッズを考えるのが好きなので、すぐアイデアを考えちゃうんだけど(笑)。シャボン玉石けんの浴用せっけんを入れる、カラビナ付きの容器を作ってみたらいいかも!私は今や何でも固形石けんで済ませられるのが楽しいし、それできれいな水も守れるのならこんないいことはないです。シャボン玉石けんをみんなに使ってもらって、きれいな海や川を守っていきたいです。
森田
いいですね!そうやって無添加石けんを持ち歩いてもらえたら。山も川も海も全部繋がっているので、当社の「健康な体ときれいな水を守る。」という企業理念にも通じます。環境は一度汚すと、復活させるのに莫大なコストがかかると言われます。以前、約140名が住む島で当社の商品だけを使う実証実験をしてみたら、3カ月で水質が改善されたというデータが得られました。そんなふうに普段のちょっとした行動を見直さないと自然環境は守れないし、肌トラブルなども「知ること」で防ぐ可能性が高まると思っています。
小泉さん
そうですよね。私も肌が弱い人には「シャボン玉石けんいいよ、使ってみたら?」と勧めていますが、「石けんが自分の肌に合っているみたい」っていう人、意外と多いんです。
森田
それでは最後に、当社へメッセージをいただけますか?
小泉さん
まず、先代が商品の売れなかった時代を耐え抜いて、森田社長が今もその信念を受け継いだ活動をされていることに尊敬をおぼえます。その頑固さを保ちつつ、時代に応じたアップデートもしっかりやってらっしゃるので特に申すことはございません。ただ不満があるのはドラッグストアなんかで目立たない下の方のすみっこの棚に商品が置いてあること!しゃがみ込んでやっと見つけるんですよ。東京でもう少し商品が見つけやすくなって、みなさんにとっての“入口”が増えたらいいなと思います。
森田
耳が痛いです。当社はもっともっとがんばらないといけませんね。
小泉さんご自身の今後の展望についてもお聞かせください。
小泉さん
今年で還暦になり、会社員だったら退職とかそんなことを考える年齢だし、歌とかお芝居とか表現してアウトプットし続けることは難しいなと思っています。インプットする時間を大切にしたいです。
今回のライブツアー(KK60)が5月に終わるのですが、その後、少々休養期間をいただく予定です。その間に「この先何をしよう、どう生きていこう」と考えたり、いろんなところに旅したりする時間を増やしたいなって。そうしたなかで、シャボン玉石けんの輪を広げるために何かできたらと思っていますので、ぜひよろしくお願いします。
森田
ありがとうございます。こちらこそ末永くよろしくお願いします!

この日来社された小泉さんは、メディアを通して私たちが知る“表現者”としてだけではなく、確かな問題意識と見識を持った、一人の真摯な“生活者”としても丁寧に考えて答えてくれました。そんな小泉さんの信頼に応えるものを作っていかなければと、シャボン玉石けんとしても身が引き締まる思いです。休養明けに見せてくれるであろう、小泉さんの活躍も大いに楽しみにしています。